「腕の痛みとしびれで眠れない。はじめのうちは睡眠導入剤と痛み止めで眠れていたが今はそれも効かなくなり毎日うつらうつらする程度でぐっすり眠れたのは一カ月前。日中は眠気と痛みで仕事にも集中できない。」
はじめて来院された時のOさんのカルテには辛さが文字からも浮かび上がってくるほどに大変な状態でした。
病院での検査の結果は胸郭出口症候群で、治療法は牽引と電気治療、その他は薬での保存療法で全く良くなることはなく、日に日に悪くなっているのがわかるということでした。
胸郭出口症候群とは、頸椎から出た腕の神経が鎖骨の下をくぐって腕に向かう最中に何らかの理由で圧迫を受けて痛みやしびれを引き起こすものです。
検査してみると、Oさんの場合首の斜角筋、胸部の小胸筋を振れた際に腕の痛みが再現されました。
そのため、まずは当該部位の筋肉を緩めることとその筋肉が緊張してしまう原因となる姿勢の改善が必要になります。
施術開始4回目までは、斜角筋・小胸筋ともに触れるだけで痛みが出るため2つの筋肉が緊張してしまう原因の周囲の筋肉を緩めることから始め5回目からは斜角筋・小胸筋への施術も可能になってきました。
集中治療8回目くらいにやっと夜痛みなく眠れるようになり、施術開始1か月半ほどでほぼ痛みがない状態になっていきました。
日常の姿勢に気を付けることで症状と別にこれまで慢性的にあった肩こりも改善し、ぐっすり眠れるようになって毎日体が軽く快適に生活が出来ることがこんなに幸せなことだと以前は感じていなかったけれど、それを感じることが出来て今回の経験も決して悪いことだけではなかったという言葉がとても印象的でした。
その後は、2週間に1度メンテナンスにお越しになり健康で快適でいることがどんなに幸せかを家族の皆さんに説いて回ったらしく、その後ご家族皆さんをご紹介していただきました。
風邪をひいたときなどに普段何気なく生活している日常に感謝するかたも多いですが、今回のOさんにとっては今後の人生のためにとても重要な数カ月になったようです。