ある日当院に腰痛で悩まれる20代の女性の方が来院されました。
お話を聞けば「立ち仕事により疲労が溜まると腰痛が出てしまい大変つらい」とのこと。
思春期の頃より側弯症と診断されており、姿勢の悪さも長年気になっていたFさん。腰痛ほどではないけれども、立ち仕事で下を向いての作業時には、首の痛みも出てしまうとのお悩みでした。
また、いらっしゃった日から半年後には結婚式を控えられており、腰痛の改善姿勢も良くしたいとのご希望でした。
そもそも側弯症とは、背骨(脊柱)が左右に曲がってしまう状態を指します。
通常、背骨は真っ直ぐに縦に伸びていますが、側弯症では横方向にS字やC字に湾曲してしまい、時にはねじれ(回旋)も伴うことがあります。
側弯症の最も一般的なものは、特発性側弯症(とくはつせいそくわんしょう)と言います。
全体の約80~90%を締めますが、原因ははっきりしておらず、思春期(特に10歳前後の女の子)に多く発症します。
思春期の特発性側弯症になってしまうと、肩の高さが左右で違ってきたり、腰の位置が左右非対称になり服の裾が傾いてきたりなどします。
特に骨の成長と共に進行していくため、思春期には装具固定をし、背骨の成長が真っすぐに成長するように促していくこともあります。
症状の進行が重たい場合には、背骨をボルトで固定する手術になることも。
Fさんも思春期にお医者さんから上記の側弯症と診断され、幸いにも手術となる程重度ではなかったようですが、学生時代には一時期装具固定をされていたとのこと。
側弯症ではなぜか、右の腰が上がり右の腰部の筋肉が強く緊張している場合が多いのですが、Fさんもそのような状況でした。
側弯症の改善には、実はDRTによる施術調整は効果テキメンです。
背骨一つ一つの作りにおける歪みはどうしても取れませんが、背骨全体の位置関係を正しい状態に持っていくことは可能です。
背骨同士の位置関係が正しい状態に近づいていくと、辛い腰痛などは改善される場合がほとんどなのです。
Fさんも初回の施術後には「腰痛の強さも首の痛みも少し減った」とおっしゃってくださいました。
その後も施術を繰り返していくと、強い腰痛が出てくる頻度がどんどんと減っていき、首の痛みは気にならないほどになっていきました。
施術回数を経るごとに腰痛が減っていったFさん。
9回目には、腰痛はかなり減って、ハリを感じる程度になっていました。
そこで、改めて姿勢の写真を撮ると大きな変化が。
初回は正面から写真を撮ると、側弯症特有の腰の上がり方や上半身の軸ズレがあったのですが、
再度写真を撮って比較すると、多少の肩の左右差はあるものの、気にせず立ってもらっている状態ではあまり分からない状態に。
腰痛の強さだけでなく、姿勢が大きく改善されていることにFさんご自身が何より喜んでいたことが忘れられません。
その後も良い状態を安定させるために通っていただいたFさん。
15回ほど調整を繰り返すと、多少姿勢が悪くなると痛みが少し出るものの気にならない程度まで改善されていました。
20回目で再度姿勢のお写真を撮ると、9回目よりも更に姿勢が改善されており、本人もかなりびっくりのご様子。
確かに背骨をしっかり触っていくと側弯症特有のズレはあるものの、服の上からぱっと見ただけでは側弯症だと分からないぐらいまで綺麗な姿勢になっていました。
「これで結婚式も安心して行って来られます!」と、また喜んでいただけて本当に何よりでした。
その後挙式のご様子を見せてくださいましたが、本当にお綺麗にドレスを着こなされておりこちらとしても大変嬉しかったです。
Fさんのように、病院では装具を付けてもらったことなどもあるものの、
成長期を終えて社会人になると、特に積極的な治療をせずに様子見をされる方も多い側弯症。
骨の作りの部分は、手技では改善出来ませんが、手技であっても痛みや姿勢を改善できる可能性は大いにあります。
長年悩んでいてそのままにされていた方は、是非是非当院へお越しくださいね!