膝の軟骨の擦り減りだけが原因ではない膝の痛み

膝の痛み

急いで階段を駆け下りて最後の一段を飛ばして着地した際に膝に激痛がはしり、その後は歩くのも辛くなった。

整形外科で診てもらうと、膝の軟骨が擦り減っている。
靭帯や半月板には問題が無いのでこの擦り減りが原因で膝に痛みが出ている。

太ももの筋肉を鍛えてカバーするしかないと言われた。

病院でのリハビリと電気治療を受けたけれど、改善せず最終的に体重過多なのが原因なので痩せろと言われた。

鍼灸にも行ってみたが良くならず。
なかなか良くならない膝の痛みで、知人に整体やカイロプラクティックが良いと言われて調べて来院されたHさんのケースを紹介します。

膝の軟骨の擦り減りは経年劣化

そもそも膝の軟骨の擦り減りというのは、経年劣化で起こるもので年齢を重ねれば誰しもが起こるもので今回の突発的に痛くなった場合は、当てはまらない。

今回のように突発的に痛くなった場合は、半月板や靭帯の損傷が疑われるが、病院での検査ではそれはないということで、別の原因が考えられます。

 

今回のHさんの場合は、大腿骨と膝蓋骨(膝のお皿)の関節部分に可動域の低下が見られました。

初診での仮説としては、膝蓋骨の可動性が失われた状態で、一気に膝に体重がかかったことで膝関節がロックされて曲げ伸ばしや体重を乗せることに不具合が生じていると推測できます。

膝蓋骨の可動性を取り戻す施術を行うと顕著に痛みの軽減が見られたので初期の治療方針としては、大腿の筋緊張を緩和して、膝蓋骨の可動性を正常に戻すことを目的に行いました。

膝の痛みに寄り添う

結果、5回目の来院で膝の痛みはほぼ消失し、膝の曲げ伸ばしも可能になりました。

病院のレントゲンやMRIでは半月板や靭帯、大腿と脛骨の関節を診察することが多く、膝蓋骨の可動性などは見落とされることが多く、本当の原因が特定されることなくリハビリが行われます。

 

当院にいらっしゃる膝の痛みの患者さんの多くが病院で見落とされた膝蓋骨の可動性の低下によるものです。

病院での見立てが正しいのであれば、本来は膝の痛みは早期に改善するものでリハビリを1カ月続けても改善しない場合は、別のところに原因があると考えることが妥当であると言えます。

どんな症状であっても、初期の見立てで治療をしてしばらくして改善がみられないのであれば別の原因を考えるべきなのですが、多くの病院では毎日対応する患者が多いために、初期の診断を覆して新たな診断をすることが少ないように感じます。

 

当院では、患者様それぞれの体の状態を細かくチェックして正しい治療方針を立てて、数回の治療後に再検査をし治療方針を継続または変更します。

初期段階での治療方針を絶対に間違えてはならないのではなく、治療方針が正しかったかどうかを再度検討することで本当に正しい治療を行うことが出来ます。

 

もしも、なかなか良くならない症状でお悩みの場合は一度治療方針について確認するべきです。
是非一日も早く元の快適な状態に戻れますよう祈っております。


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