karte.71 急な胸の痛み

胸の痛み

「昨晩急に胸が痛くなりました。」

これが、Yさんが初めて当院に来た時の第一声でした。

胸の突然の痛みと言われて一瞬ひるんだことは忘れられません。

心筋梗塞や狭心症など急に胸が痛くなる心臓の病気は多く、もちろん整体院では対応できるものではなく少しでも早く病院に行ってもらう必要があります。

病院の検査では異常なし?では何故??

一瞬ひるみながらも詳しく話を聞いていくと、

突然の胸の痛みで救急に行ったけれど、胸部に異常は診られなかったので痛み止めをもらって帰ってきた。

朝になってみると痛みは軽くなっていたもののシクシクした胸の痛みが残っている。

 

病院で検査を受けられたということで、命にかかわる重大な疾患でないことがわかり安心しました。

シクシクした痛みが胸部にあるということで帯状疱疹による肋間神経痛の可能性は残るものの帯状疱疹によるものであっても施術で免疫力の向上がみられれば痛みの軽減する可能性もあるために施術をお受けしました。

 

心電図に現れる胸の痛み

Yさんのようにいつもと違う痛みがある場合は奥に重大な疾患が潜んでいる場合がありますので必ず病院で検査を受け、重大な疾患がないことを確認してからご連絡ください。

 

身体は間違ったことはしません。痛みがあるということはどこかに異常がありそれを知らせるためのサインとして痛みを出してきます。

 

そのサインを薬などで抑えてしまうとせっかくの身体からのメッセージを見落とすことになり、後々身体に大きな影響をもたらす結果になります。

今回の胸の痛みの原因は?

Yさんの話を詳しくカウンセリングしていくと、

①慢性的な肩こりがある。

⓶最近は背中の張りが強くなっていて呼吸が浅くなっている自覚がある。

③肩こりがひどくなると頭痛から気持ち悪くなることもある。

④デスクワークが長くシクシクした胸の痛みは半年前からあった。

 

検査をしてみると、猫背・巻き肩が強く頸部の緊張が強く大胸筋にも圧痛があり広背筋の硬結(コリのようなもの)を押すと胸にひびくとのこと。

 

頸部・胸部のトリガーポイントの図を見せて説明していくと放散痛がでる位置がとても似ているということで初回は頸部胸部のトリガーポイントの緩和を行いました。

 

腕の痛みトリガーポイント

イラスト図 出典:『Myofascial pain and Dysfunction The Trigger Point Manual』 より引用

 

女性に行う胸部の施術はエチケットへの配慮も必要です。出来るだけ不快に感じない範囲の施術とどうしてもエチケットを超えて触れなければならないポイントはご本人の手をこちらで動かしながら施術します。出来るだけ不快な思いをさせない配慮が必要です。

 

初回の施術後には、シクシクした痛みが消失し痛みの理由がわかったこともありYさんの表情も和らいで見えました。

 

その後、猫背巻き肩の改善のために10回ほど施術を集中して行い痛みがその後は出ない状態になりました。

 

長時間のデスクワークをしている人に多い猫背巻き肩は、長時間同じ姿勢でいることで筋肉が同じ長さのまま固まってしまいます。

しばらく丸めたポスターのように一度広げてもすぐにクルクルと丸まってしまうように人の身体も長時間同じ姿勢でいるとその状態が定着してしまうので、そうならないように時々反らす方向に伸ばしてあげる必要があります。

 

一度クセが強くついてしまうと、なかなか自分でストレッチをしても戻せなくなってしまいますので人の手で適切な外力を加えて伸ばしてあげる必要があります。

当院の施術で、一度クセ付いた体をリセットすることが出来ます。

長時間のデスクワークで最近体が硬くなっているなと自覚のある方は、痛みが出る前にご連絡ください。


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