おばあちゃんの関節予報はよく当たる。膝の関節が痛くなると翌日には雨が降る。
私が子供の頃によく曾祖母が話していたことですが、医学的に明確な根拠があるわけではないようですが、「気象病」と呼び医学的にも存在は認められているようです。
今回のお話は、天気が悪くなると頭痛や体のだるさを感じてひどいとめまいや吐き気を感じるというSさんのお話です。
天気が悪くなると体調を崩すようになったのは、社会人2年目からで年々ひどくなっている。
梅雨の時期や、台風がくると特にひどく、6月から9月は毎年体が辛く仕事も休みがちになるということでした。
まず、気象がなぜ体の状態に影響を与えるのかというと、気圧の変化に敏感な耳の「内耳」が反応して自律神経の働きを狂わせ体が強いストレスを感じるために様々な症状が出てきます。
「内耳」は気圧を察知する気圧センサーでもあり、脳に近い組織です。
気圧が下がると空気が重くなり、なんとなく気分も落ち込む方が少なくなく、日照時間の少ない北欧では日照時間の長い国に比べるとうつ病を患う人が多いようです。
では、気分的な問題なのかというとそんなことはなく、自律神経の乱れが筋肉を緊張させて、頭痛や体のだるさ、めまい、耳鳴り、関節痛など様々な症状の引き金になります。
元々、ストレスが強くストレス耐性の限界にきているような状態で気象の大きな変化が最後の引き金になって症状が現れるようです。
Sさんも初めて症状が出てきたのは、社会人2年目で仕事を少し覚えてきて任される仕事も増え、充実している中にもプレッシャーを感じることも多く忙しい時期も重なり肉体的なストレスも蓄積している時だったようです。
初めのうちは、頭痛も頭痛薬で抑えながら仕事をしていたが、ひどくなると薬も効かず仕事を休まざるを得ない日も出てきて医師には心療内科を勧められ、うつ病や精神的な疾患ではないかと疑っていました。
検査をしてみると、体全体の歪みが強く防衛反応から全身の筋肉が緊張していました。
自律神経の状態を診る検査では、激しい反応がありました。
初回の施術は、極めて優しい刺激で神経が興奮しないような施術を心がけました。
施術後の反応はとても良く、自律神経の検査ではかなり良好な変化が出ました。
2回目の施術時にも、検査で自律神経の激しい反応が出ていましたが。
3回目以降は、それも落ち着き日常生活も随分楽になったようです。
自律神経は、一定の状況を保とうとする力(恒常性・ホメオスタシス)が働きやすいので、体調が良くなった後もしばらく安定させるために施術を行い、10回ほどの施術で天候に左右されない状態になり、15回で検査の結果も改善し安定しました。
気象病は、病気ではないものの確かに不調のきっかけになるものです。
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