「50肩の痛みで仕事を辞めることも考えた」
40肩・50肩はとても痛みが強くなることもあり、「痛みで眠れない」「寝返りをうつと激痛で目が覚める」「日常生活で痛みが強く突然の痛みでうずくまるほど」という声を聴くことがよくあります。
今回のYさんは、「満員電車で肩がぶつかると激痛で毎朝の通勤がとても辛くこのままでは会社を辞めることも考えなければいけないかもしれない。」と本当に切羽詰まった状態で来院されました。
病院で診断されたのは、肩関節周囲炎いわゆる50肩でした。
病院では、痛み止めと肩を動かす体操を教えてもらったが、痛み止めは気休め程度しか効かないし、体操なんて痛くて出来るわけがなくどうしたらいいのか本当に困り果てていました。
辛くて辛くて、痛みは時間が経ってもなくならず、むしろ痛みが日に日に増していく出口のない状態に体も心も疲れ果ててしまっていました。
50肩は、治るのに早くて3か月長いと2年かかる場合もあります。
また、時間が経って痛みがなくなったとしても可動域の制限が残る場合もあります。
治療することですぐに痛みがなくなるものではありませんが、痛みがでる期間を短く出来たり、痛みを軽減します。
しかしながら、ある程度完治には時間がかかるので根気強い計画的な治療が必要です。
50肩のことを詳しく知らない、治っていく過程がわからない状態だといつまで続くの出口のわからないトンネルに入ってしまったようになりとても辛いものです。
Yさんもカウンセリング検査を丁寧に行い現状のご自身の体の状態が理解でき治っていく過程が見えた時に真っ暗だったトンネルに光が差したとおっしゃいました。
50肩になった場合は、まず肩関節の安静が重要です。
毎日寝たきりで過ごすのではなく肩関節だけを安静にします。痛みの程度が強い場合三角巾で固定することも早期の改善には必要です。
急性期を過ぎると痛みと可動域の制限が安定化してきますので、時期を見極めてエクササイズを行います。
時期の見極めを間違えて急性期なのにエクササイズを始めると悪化することもありますので必ず専門家の元、始める時期を十分に注意してください。
Yさんは、痛みが出始めてから3か月ほど経過しており2か月ほど安静にしながら週に1回施術をしました。
段々と痛みが軽くなり満員電車で肩がぶつかってうずくまるということはなくなりました。
急性期が過ぎた時期にエクササイズを開始し発症から1年ほどで完治しました。
はじめ来院されたときは本当に絶望の中にいるようでしたが、途中からは楽しそうに旅行に行った話などをされていたことがとても印象に残っています。