30代男性のHさんは、1か月以上続くギックリ腰に悩まれて当院に来られました。
痛みのきっかけは、現場作業中に中腰で重たい荷物を持ち上げた際。
以来、腰をひねる・反らすといった動作が特に辛く、仕事もままならない状態が続いていたそうです。
Hさんのお仕事は、週の半分がデスクワーク、もう半分が現場作業や車の運転という働き方。
腰にかかる負担が日によって大きく異なり、痛みの波がなかなか治まらない状況でした。
Hさんご自身、1年に1回はギックリ腰をやっていて慣れており、今回もそのうち良くなるだろうと思っていたそうです。
近所のマッサージ店に何度か通われたようでしたが、「その場では少し楽になっても、またすぐ同じように痛くなる」という繰り返しが1か月以上続いていました。
詳しくHさんのお身体を検査していくと、Hさんのギックリ腰はよくある筋肉の損傷によるものではなく、腰椎の椎間板に軽度の損傷がある可能性が高いタイプであることがわかりました。
実は、筋肉の損傷が原因のギックリ腰であれば、多くは1週間ほどで自然に回復することが一般的です。
ところが、Hさんのように椎間板の損傷が関与している場合は、より回復までに時間が必要となります。大抵は1ヶ月以上かかることがほとんどです。
この場合、ただのマッサージでは筋肉の緊張は取れても椎間板の負担は取れず、痛みが再発し続けて、ただただ辛い時間が長引いてしまいます。
施術としては、腰への負担を最小限に抑えたソフトな施術を中心に、骨盤・背骨の歪みを整えながら、炎症を落ち着かせる調整を丁寧に行いました。
加えて、Hさんの仕事に合わせた姿勢の指導やセルフケアも取り入れ、総合的にサポート。
とにかく違和感がなくなるまで腰に無理をかけないよう、口酸っぱくお伝えしました。
通院を続ける中で「動き出しの痛みが楽になった」「車の運転が苦にならなくなった」といった前向きな変化が徐々に現れ出しました。
しかし、ギックリ腰は特に治りかけの油断が禁物。「痛みを感じなくても、しばらくは無理をしないでください」と伝えながら、慎重に慎重に施術と日常生活での指導を繰り返していきました。
Hさんはお仕事での現場作業によって痛みが出るなどを繰り返しながら、約1ヶ月半ほどかけ、最終的には仕事に支障がないレベルまで改善されました。
当院では「負担のない正しい位置関係に背骨を調整する」施術を行っておりますが、Hさんのように繰り返すギックリ腰で悩まされている方にはその予後に関しても効果絶大。
椎間板に負担がかかりにくい背骨の位置関係が一度出来上がると、ギックリ腰を起こしにくい身体になります。
Hさんも「以前より腰の緊張がなく作業や日常生活を送れている」とおっしゃっていただきながら、現在も定期的なメンテナンスにいらしていただいています。
ギックリ腰といっても、原因は人それぞれ。
筋肉だけの問題であれば短期間で回復するケースもありますが、椎間板や骨格の問題が関与していると、適切なアプローチをしない限りなかなか良くなりません。
当院では、症状の根本を見極めて、一人ひとりに合った施術を行っています。
「なかなか良くならない」「何度も繰り返している」という方は、諦めずに是非一度ご相談くださいね。