ある時から耳が詰まるような耳鳴りのような感覚があり、放置していたら耳が痛むようになってきた。
耳鼻科の検査では異常なし。
デスクワークで元々、肩こりがひどく頭痛も頻繁に起きるため頭痛薬を飲んで生活していた。
耳の痛みも首と繋がっているような感覚があり、病院でも肩こりが原因かもしれないと言われた。
そんな、20代の女性が来院されました。
耳鼻科の検査で異常なしということは、耳の器質的な病気ではなく、機能に問題があると推測できます。
耳の中、特に内耳には三半規管や、蝸牛、前庭神経炎、蝸牛神経など様々な組織があり、それらが正しく働かない、血流の悪化や、リンパ液の流れがおかしくなっている可能性も考えられますが、病院の検査による数値的には問題がなくても症状として表れることがあります。
また、耳の組織に機能的な問題が無くても首の筋肉や、表情筋の緊張によって痛みが出ることもあります。
今回のケースは、検査をしてみると、耳のすぐ下にある胸鎖乳突筋への圧痛が強く、乳様突起(頭蓋骨の一部)にも圧痛が強くみられました。
調整後は、胸鎖乳突筋・乳様突起の圧痛も取れ、初回で耳の痛みに関しては大きく改善がみられました。
しかし、頸椎の歪みが強く翌日には元の痛みの状態に戻ってしまいましたが、3回ほどの施術で痛みが出ることもなくなり、肩こりや頭痛の症状も軽減し、再発予防のためにしばらく来院され、現在では頭痛薬を飲むこともなくなりました。
痛み止めは、あくまでも痛みを止めるものであり症状を改善するものではありません。
火事が起こっている時に、火災報知機が反応し警報を鳴らします。
火事が起こっているのを放置して警報器だけを消しても、大本の火事が消えることはありません。
これを、痛みについて考えると、痛みという警報だけを消して警報がなっている原因を考えていないことになります。
どうしようもなく、痛みで眠れない。どうしても休めない大事な仕事がある。
そのようなときは、1日だけと決めて服用することは仕方がないと思いますが、あなたの体より大切な仕事はありません。
早めに根本の原因改善にしていきましょう。