karte.6 肩と上腕の痛み~東北の人のたくましさ~

今年の冬は、日本海側では観測史上最高の降雪量と連日ニュースで報道されています。

私の実家がある新潟市内は新潟県内でも普段はそれほど降らない位置にあるのですが、今年は小学校が休校になるなどなかなかの被害が出ています。

災害に見舞われた皆様には、心よりお見舞い申し上げます。

 

東京都内でも、先日は4年ぶりの大雪だったようで昼から雪が降りはじめ夕方頃には本格的に積もってしまいました。

渋谷駅などは入場規制が出て帰宅困難者も多数出てしまったようです。

都内で雪が降ると思い出すのが、雪国か来院されたIさんのことです。

 

東京都は比べ物にならないレベルで雪の降る東北地方にお住まいで、東京に住むお子さんの紹介で来院されたIさんは、雪かきのし過ぎで肩と上腕が痛くなってきて、背中にも痛みを感じるとのことでした。

話を聞いてみると、スノーダンプで家の前の雪かきをしていて押すときに痛む。スコップなどを使うときはそれほど気にならない。背中もかばってからか痛みがあり今は背中のほうが辛い。

 

スノーダンプと聞いて、雪国出身の私はピンっときたが雪国以外の人には一般的ではないようなので冒頭に画像をあげました。

雪の山にスノーダンプをザクッと刺して引き抜き運ぶのだが、ザクッと刺すときと押して運ぶときに姿勢悪く行うとIさんのように肩や上腕、背中が辛くなる。

 

背中を丸めて前にスノーダンプを突き出す時、上腕三頭筋と三角筋が使われる。

上腕三頭筋はそれほど大きくない筋肉で、なおかつ現代人にとってはあまり使われなくなってしまった筋肉だ。女性の方で振袖部分の肉が気になっている方が多いようにあまり使われていないために脂肪が付きやすくなっている。

昔は、雑巾がけなどの動作でよく使われていた。大掃除などで久しぶりに雑巾がけをすると翌日筋肉痛になる。

 

正しいフォームは、胸を軽く張って肘を伸ばし切った状態から軽く緩めて力の加わりやすい位置に置く。腕で押し込むのではなく、上半身を後ろから前に降って反動で雪にスノーダンプを差し込む。

雪を運ぶときは、決して目線は下げない適度に胸を張った状態で骨盤を前に突き出していくように骨盤でスノーダンプを押し出すようにして歩く。

 

間違ったフォームで一日3回の雪かきをしていたから痛くなったことを理解していただき施術を行うと、毎日の雪かきで疲労した上腕の施術中は悲鳴をあげていましたが、施術後にはずいぶんと楽になったようでした。

 

そして、まさかの翌日に東京でも記録的な大雪に・・・

朝の雪かきが憂鬱だと出勤してみると、そこには院の前を除雪しているIさんの姿が。

聞くと、体が楽になったから娘のマンションの周りを除雪して、ついでに当院の前もわざわざ除雪しに来てくれたとのこと。

 

毎日やっているだけあって、東京の大雪は東北の日常とばかりにものの数分で終わり帰って行かれました。

東京の便利さと気候の良さで失った能力を、たくましいIさんのおかげで改めなければと思わせてくれたエピソードでした。